日本にはなじみ深い台風ですが、毎年災害のニュースで騒がせてくれています。
自然災害のためどうしようもないことなのですが、そんな台風について詳しくなれば、天気予報を見るのも興味がわくはずですよ!
ところで、台風には季節によって進路が異なるということをご存知ですか?
日本に台風が上陸しやすい時期がありますが、それは6月と9月です。
夏の天気のカギを握っているのが「太平洋高気圧と小笠原気団」なのです。
小笠原気団は高温・多湿な気団で、北西太平洋のフィリピン海盆~小笠原諸島付近に位置します。
6月は小笠原気団が発達していないので、偏西風の流れに乗って台風が日本へ近づきます。
7~8月の夏本番になると小笠原気団が日本を覆うため、小笠原気団に阻まれて日本に近づきにくくなります。
夏本番が過ぎて9月ごろになると、小笠原気団の勢力が弱くなって日本に近づきやすくなり、上陸しやすくなるのです。
太平洋高気圧と小笠原気団には要注意ですね。
しかも、小笠原気団によって台風の進路が変わっていたなんて、不思議ですね。
台風が太平洋高気圧を強める仕組みは?コレで猛暑が予測できる?!
日本の夏はいつからかとっても暑くなりました。
毎年のように観測史上最高の・・・というフレーズは毎年聞いている気がしませんか。
今年は猛暑なのかどうか、予測出来たら生活の準備も捗りますよね。
さて、そんな台風ですが、猛暑を連れてくることがあります。
これは台風と、太平洋高気圧の間を暖かい空気が日本に向かって流れてくるためなんです。
台風の周囲において、風は反時計回りに吹きますが、高気圧の周りでは風は時計回りに吹くんですね。
相乗効果で、日本に吹き込む風が強まり、暖かい空気が流れ込みやすくなっているのです。
台風ができるほどの暖かい海では、雲が次々と発生します。
すると、上昇気流が強くなり、上昇した空気は近くにある夏の太平洋高気圧に降りていくことになり、高気圧を強めることになります。
台風の気団による影響が日本上陸に関わっている?接近の要件とは?!
台風は自分では移動できず、日本列島の周辺の気圧配置によって、どう進むかといった進路に影響がでます。
台風の進路に影響を及ぼす気団のうち、もっとも影響が大きいのは「小笠原気団」です。
日本の夏の「南高北低」の気圧配置にこの小笠原気団が関係してきます。
太平洋高気圧の西側にある、小笠原気団の周りをぐるりと台風が進路を取るため、小笠原気団が日本列島を覆う時期には日本に接近、上陸しやすくなります。
そして、台風が接近してきているときに気を付けたいのが、風です。
台風の中心が、あなたがいる地点の西か北側を通過する場合、そのでは、「東→南→西」と風向きが変化するのです。
反対に、東や南側を通過する場合は反時計回りの「東→北→西」に変化します。
風の変化を知ることは災害への備えになります。
まとめ
台風の進路は、太平洋高気圧と小笠原気団によって変化する。
台風の風は反時計回り、高気圧は時計回りで吹いている。
その相乗効果で、日本に吹き込む風が強まり、暖かい空気が流れ込みやすい。
暖かい海上では上昇気流が強くなり、上昇した空気は近くにある夏の太平洋高気圧に降りていくことになり、高気圧を強めることになる。
台風の進路に影響を及ぼす気団のうち、もっとも影響が大きいのは「小笠原気団」。
太平洋高気圧の西側にある小笠原気団の周りをぐるりと台風が進路を取るため、小笠原気団が日本列島を覆う時期には日本に接近、上陸しやすくなる。
あんなに世間を騒がせる台風が、一つの気団によって行先を決められているなんて、なんだか不思議な気もしますね。
台風の時期には「小笠原気団」に注目して天気予報を見てみてくださいね!