静かにあなたを見守るサボテンは、思わず話しかけてしまうほど愛着が湧くもの。
鋭いとげのある荒々しい見た目とは裏腹に、穏やかに佇むサボテンに心が癒やされ、コレクションも増える一方です。
サボテンは南北アメリカの乾燥地帯を原産とし、水気の少ない環境でも生育できるよう茎や葉に水を貯めることができる多肉植物に分類されます。
頻繁な水やりの必要がないことから、園芸初心者でも比較的簡単に育てることができますが、屋外にサボテンを置いている場合は、雨の降る日が続く梅雨のシーズンは湿気による悪影響が心配です。
雨に濡れたからと言って、サボテンが枯れてしまうわけではありません。
ただ、長雨によりサボテンが蓄えきれない水分が土壌に溜まり、暖かい外気によって蒸されてしまうのが致命的なのです。
サボテンの梅雨の対策として、まずは屋内へ避難させたり、ビニールを使った雨よけを設置するなど、簡単ですぐにできることから始めてみましょう。
また、鉢の中の蒸れを防ぎ、水はけを良くするため、地面に直置きにしたり受け皿にのせたりはせず、ラック棚などに並べて風通しにも配慮します。
2000種以上のバラエティがあるサボテンですが、丸い形が愛らしい玉サボテンや平らで大きな茎を持つうちわサボテン、茎が長く伸びる柱サボテンなどが自宅栽培ではお馴染みです。
株のてっぺんに花が咲くサボテンは、梅雨の準備として、花や花茎を切り落としておくと、雨や湿気で腐敗した花から広がるダメージを最小限に抑えることができます。
うちわサボテンの表面に斑点が出たり、柱サボテンが下向きに丸まってきたなどは、カビや虫害、あるいは、根腐れが起きているサインです。
風の通りを良くして日光浴で乾燥させるのが予防法ですが、害虫はこまめに取り除き、必要であれば薬剤を散布して対処します。
根腐れには思い切った胴切りなどの処置が必要となるかもしれません。
通気と湿気に気を配り、トラブルを未然に防ぐ環境を整えましょう。
ラベンダーの梅雨の対策は、簡単な剪定、切り戻しから始めよう!
薄紫の花が色鮮やかなラベンダー。
シソ科の低木・多年草で、爽やかな芳香を放ち、古くから香水や石鹸などの原料として活用されてきました。
ガーデニング初心者でも育てやすいハーブとして不動の人気を誇り、庭先の花壇やプランターに植えられているのをよく見かけます。
原産地の地中海沿岸地域では砂地や石の多い土壌に自生し、乾燥した気候と猛暑すぎない適度な暑さを好むラベンダー。
日本では北海道富良野のラベンダー畑が有名ですが、カラッとして過ごしやすい気候が栽培に適しているだけでなく、北海道にはジメジメとした梅雨がないのも、ラベンダーにとっては好都合であった点も見逃せません。
ラベンダーは高温多湿に弱いため、気温が上がり始める6月の梅雨時は、風通しと水はけに十分な注意が必要となります。
しかし、ラベンダーの梅雨対策は意外と簡単で、5月下旬から6月上旬にかけて行う剪定が非常に有効です。
剪定は、ラベンダーの見た目のバランスを整えたり、花の収穫のためにも行いますが、伸びすぎたり混み入った部分の茎を切って取り除き、通気を良くすることが目的です。
この剪定手法は、切り戻しと呼ばれ、根元から5cmほどを目安として古い茎を切り落とします。
株の間が透けて見えるくらいの、元株の約3分の1程のボリュームに剪定しておくと、湿気と高温による蒸れを防げます。
切り戻しの際は、同時に花の収穫も行いましょう。
きれいな花が咲いている茎を切り落とすのは気が引けますが、ラベンダーはドライフラワーとしても楽しめるのが良さ。
大胆な剪定が、梅雨のサバイバルの明暗を分けます。
梅雨の対策は、庭の水はけから!病気や根腐れを防ぐ一番の方法は?
サボテンやハーブ類に加え、庭に地植えした植物に鉢植えのお花、プランターで育てているミニ野菜まで、ガーデニングには色々な楽しみ方があります。
夏に向け気温が上がってくると、庭いじりの愛好家にとっては要注意な梅雨がやってきます。
土壌は長雨でぬかるみ、晴れの日が少なくなるため十分な日照時間が得られません。
さらに、ジメジメとした湿気と高温による蒸れで、植物にとっても試練の時です。
少しでも植物が快適に過ごせるよう、梅雨入り前にできる準備に加え、梅雨の間もしっかりと気を配り、万全の対策で乗り切りましょう。
最も大切な梅雨対策は、スムーズな水はけの確保です。
水はけが悪いと、土壌の通気性が悪化し、植物は根腐れを起こして枯れてしまいます。
そのため、鉢植えやプランターはあらかじめ、軒下や屋根に覆われた雨のあたりにくい場所へ移動しておくと安心です。
可能であれば、すのこやメッシュスタンドに配置すると、根元が水に浸からず、風通しも向上します。
重要なポイントは鉢の下に、受け皿を置かない事。
雨水を溜め込まずに、過剰な水分が流れ出るよう、水はけを良くすることが大切です。
地植えの花壇は、風が通りやすいよう十分な間隔を取って植え、雨に濡れた土が泥となって跳ね上がるのを防ぐために、藁やウッドチップなどを地表に敷く「マルチング」をしておくのがおススメ。
梅雨の最中は、コンスタントに雨に濡れ続けると花が段々と弱っていき、害虫がついたり病気の原因になります。
こまめに観察して、傷んだ花や枯れた下葉は早めに取り除き、土の湿り具合を見ながら適度な水やりを欠かさないにしましょう。
まとめ
日本の気候で避けられないのが6月の梅雨。
ガーデニングを趣味とする者にとっては、普段に増して植物の生長を気にかけてあげたい時期です。
頻繁な水やりの手間がなく、手軽に育てられることで人気のサボテンは、乾燥に強いだけあって、湿気や蒸れに弱いのが特徴です。
梅雨の時期は、室内に移動させるなどの雨よけと共に、風通しを良くして除湿に配慮します。
身近なハーブとして定番のラベンダーも、乾いた気候を好むため、水はけの良さと風通しの確保が欠かせません。
意外と簡単な剪定や切り戻しの梅雨対策で、通気性を高めておくのが有効です。
梅雨のガーデニングにおいては、水はけの確保が最も重要と言えます。
鉢植えやプランターは、雨があたらない軒下などに移動させて浸水を防ぎ、風が通りやすいメッシュスタンドに並べるのがおススメです。
地植えはマルチングで保護し、こまめなチェックを怠らないようにしましょう。