汗ばむ陽気になってくると、どうしても気になってしまうのが体臭。
ツーンと鼻をつく独特の臭いが自分の脇からもするような・・まさか自分もワキガ?!と感じたら、臭いの解消に全力を尽くす人が多いのではないでしょうか。
ワキガの臭いを少しでも抑えるためには、脇汗をこまめにふき取ったり、シャワーの回数を増やして可能な限り清潔に保つのがファーストステップです。
そして効き目のありそうなデオドラントや消臭汗パットを使用して、ニオイを元からシャットダウン。
黄ばみのついた衣服を、こまめに洗濯するのも有効です。
ありとあらゆる臭い対策の最後の手段が、臭い消しの「香水」の活用です。
香水は値段も香りも多種多様なので、自分に最適なフレグランスを見つけるのはなかなかハードでもあります。
香水を大活用しているお手本と言えば、やはり外国人の皆さんです。
数メートル先からでもハッキリ分かるような、何だか良い匂いをまとっている外国人が多いのは気のせいではないはずです。
外国人の香水がきつい理由には、まず体質と習慣の違いが挙げられます。
ワキガは、アポクリン腺から分泌された汗量が脇の下で多いのが原因です。
日本人を含む東アジア人は、寒冷な気候に順応し続けて来た結果、アポクリン腺の量が少なく体臭があまりないことが判明しています。
しかし欧米人は全くの正反対で、元来ワキガの多い体質です。
さらに湿度の少ない乾燥した気候であれば毎日の入浴の習慣がありません。
体を清潔にするとしても簡単なシャワーのみという生活で、異なった衛生観念がベースにあります。
そして食べ物の違いも香水を多用する理由です。
国によっては肉食中心の食生活であったり、ニンニクたっぷりや香辛料の強い食事が普通というケースもあり、強い体臭に影響を与えています。
更に、外国人にとっては香水をエチケットとして考える節があるので、はっきりとした香りがある方が魅力的で、好まれる場合がほとんどです。
もともと強めの体臭を、強力な香水をたっぷりと使って紛らわすため、香水の存在感が目立ちます。
外国人は体温が高めである性質も、香水がより香り高く漂うという現象に拍車をかけています。
外国人の香水で甘い匂いのものが好き!有名なものでは?!
体臭が少ないと言われる日本人の間で支持される香水は、主張し過ぎないナチュラルなフレグランス。
代表例としては、柑橘系のフルーティーな香り、正統派のシャボン(石鹸)系です。
香水が生活習慣として根付き、事ある毎に香水を使う海外では、香水の好みも日本人とは正反対で、人気の主流はローズ・ムスク・バニラ等の甘い匂いの香水です。
とりわけ有名なのは、シャネルのデザイナーであるガブリエル・ココ・シャネルによる「No.5」。
ジャスミンやローズの優雅で甘美なアロマに、官能的なムスクを融合した究極の一品です。
アイコニックなガラス製のシンプルなボトルでも知られ、世界中で愛されるベストセラーは、マリリン・モンローによる「No.5」を数滴だけ身にまとって就寝するという発言で不動の人気を得た定番中の定番です。
続く老舗フレンチブランドであるディオールの「ミス ディオール」シリーズも、スイート系香水として知られます。
なかでも「ブルーミング ブーケ」は、優しい甘さのある香りで一番の人気です。
5月のバラと言われる淡く香るピオニー(芍薬)とロマンティックな南仏産ローズに、柑橘系のベルガモットとホワイトムスクがバランス良く香調され、瑞々しさと可憐さを持ち合わせるのが魅力。
「ミス ディオール」は、香水だけでなくボディミルクやクリーム、ソープやヘアミストまで展開しているので、様々なシーンで使い分けできるのも良さです。
さらに耽美な甘さを誇る香水なら、生産と需要量がずば抜けているフレンチブランドから目が離せず、ジバンシイやゲランもおすすめです。
オードリー・ヘップバーンが愛用したジバンシイの「ランテルディ」は、オレンジフラワーとジャスミンにハーブ系パチョリを配合した高揚感のあるエレガントな香りが特徴的。
「モン・ゲラン」はフレンチコスメの老舗ゲランの新作で、ラベンダーとバニラにジャスミンサンドバックのコラボにより官能的でも女性の強さを醸し出す華やかな香りです。
女優のアンジェリーナ・ジョリーがイメージキャラクターと言うのも頷けます。
外国人の香水の付け方は?日本人とはココが違うんです!?
外国人、とりわけフランス人女性にとって香水は、身だしなみに欠かせない重要なアイテム。
香りに包まれていないと何かが足りない、まるで裸足で出かけるかのような違和感さえ抱くほどです。
香水は自分らしさの表現でもあり、惜しげもなく自信を持ってふんだんにつける人が大半です。
だから外国では、渡された書類から残り香が感じられたり、徐行して通り過ぎる車の窓からドライバーの香水がほのかに漂うなんてことも日常的にあります。
アイコニックな香水No.5を世に送り出したココ・シャネルの“キスして欲しいところに付けたら良い”の名言はあながち的外れでもなく、香りがダイレクトに伝わる体の部位に付けるのが定番です。
まずは両手首の内側にシュッとひと吹きずつ、続いて両耳の後ろと胸元にもしっかりとスプレーします。
揮発性の高い香水は、体温が高くて脈打つ場所につけるとより一層強く香る特性を踏まえると、これらの体の部位はどこも最適と言えます。
香水を付けるタイミングは、外出前のメイクアップの一環として、または出かける前の準備にシャワーを浴びた後がベスト。
最も生き生きとする自分に変身する瞬間、気合を入れる総仕上げが香水なのです。
そのせいか、これはマダム〇〇の香りね~とか、母親の匂いは〇〇オードトワレなど、香りが人物像と結びついていることもしばしばです。
対照的に日本人は、お風呂が大好きな清潔派で、人種的にも体臭が強くない特徴を持ちます。
臭い物に蓋をするという習慣は主流ではなく、どちらかと言えば強い香水の匂いが他人に迷惑になるのではという観点から、さり気ない自然な香りが好まれます。
香水の消費量も、先進国の中では最も低い内に入ります。
自分の愛用する香水の匂いが強すぎるのではと心配なら、太ももの内側や足首など控えめに香りが持続し、他人にも匂いを移さない部分に付けてみましょう。
香水が逆効果になってしまう脇下への直接スプレーや、肌と肌を合わせて香水をすり込む行為は香りが失われるので、避けるべきNG行為。
ちなみに、外国では洗濯物は室内干しまたは乾燥機を使用してふんわり乾かします。
柔軟剤のほのかな香りが洗いたての衣類に長く残り、体臭のカバーに一役買っていることも大いにあります。
衣類の収納の際にも、香りの良い固形石鹸やハーブの匂い袋を引き出しに入れて香りを移す工夫をしている家庭が多く、自然な香り付けの参考になります。
まとめ
誰もが悩んでしまうワキガ。
特に汗をかく夏場は、臭いの予防に最善を尽くしたいものです。
臭い消しの強い味方である香水は、体質的にワキガの多い外国人がエチケットとして常用する解決手段の1つ。
香水がきついとは言え、彼らの習慣や食事内容の違いを考えると合点がいきます。
香水のメリットを取り入れ、甘く官能的な香水を選ぶなら、フレンチコスメの大手ブランドのパフュームがおすすめです。
しっかりと香り付けをするには、香水が揮発しやすくダイレクトに香りが広がりやすい手首の内側・耳の後ろ・胸元などを選びます。
この夏は、汗対策でニオイの元を抑えながら、アロマの強い香水に頼ってみるのも一案です。